糖質制限食で糖尿病を治療している京都高雄病院理事長の江部先生のブログ「糖尿病徒然日記」から転載させていただきます。
江部先生はご自身も糖尿病になり糖質制限食で治癒しています。また病院でも糖質制限食を病院食として提供し治療しています。つらい食事をすることなく薬を飲むこともなく治癒します。
以下引用始め
今回、日本人はいつから存在していて、何を食べていたのかを、一から考察してみました。一般的な歴史の教科書には全く書いてないので講演会に参加される皆さんもご存じない可能性が高いと思います。
実は日本列島にヒトが住み始めたのは旧石器時代からです。旧石器時代は約38000年前から16000年前までの約22000年間続きました。この間ナウマン象、ニホンシカ、イノシシ、ウサギ・・・などを狩猟してとり、肉食が主であり、糖質摂取比率は10%以下だったでしょう。北海道ではマンモスも食べていました。
当時の日本列島は大部分が亜寒帯性の針葉樹林が広がっていて、植物性の食品は乏しく漁労も未発達なため、大型哺乳類を主とした狩猟に依存した生活でした。このように日本人は22000年間肉ばかり食べて身体を形成していったのであり、肉食に特化して適合していると言えます。
16000年前から『縄文時代』が始まり、狩猟・採集・漁労の3本柱が生業となりました。2002年に東京大学の米田穣氏によって、「縄文人は地域ごとに食生活違う」ことが示されました。縄文時代は、約13000年くらい続きました。
約2500年前から、『弥生時代』で、農耕が始まって1300年続き、古墳時代、飛鳥時代、奈良時代、平安時代・・・と続き、現代にいたっています。肉食の歴史が22000年間に対して、米食の歴史は、わずか2500年にすぎません。
スーパー糖質制限食を「極端な食事」と批判する人がいますが、実は「日本史上、一番長期であった旧石器時代の食事と同等のPFC(タンパク質・脂質・糖質)比率」なのです。つまり、スーパー糖質制限食は、日本人の標準の食事と言えます。
以上引用終わり
現在、糖尿病は人口の1割、予備軍が1割と言われています。糖尿病になると感染しやすくなります。歯を抜いたりする場合は治りが悪く、痛んだり腫れたりひどい場合は入院することもあります。なので、抜歯をする場合などは積極的に抗生剤を服用していただきます。
私が小さい時は、糖尿病はまれな病気でした。贅沢(ぜいたく)病と言ってお金持ちの病気でした。60年経って国民病になりました。小さい時はどこの行くにも歩きか自転車、荷物はリヤカーで運んでいたのでエネルギーはしっかり消費していました。今はどこへ行くにも車です。摂取したエネルギーは消費しきれず余ったエネルギーは脂肪となりぜい肉となります。
タンパク質・脂質・糖質の中で脂肪に変わるのは糖質です。糖質はエネルギー源で使いきれなかった糖質はインシュリンと言うホルモンによって脂肪に替えられ蓄えられます。タンパク質・脂質は人体の構成要素です。必ず食事でとらなければなりません。
糖質制限食は必要なタンパク質・脂質は十分に摂り糖質は控えるものです。実は心臓などの内臓のエネルギー源は脂質です。遭難して飢餓状態になっても生きていられるのは体の脂肪をエネルギーとして使っているからです。つまり糖質の摂取が少ない時は脂質がエネルギー源となります。
糖質が多く、タンパク質・脂質が少ない食事をすると体は不調になり、それが長期間続くと病気になります。あなたの体はあなたが食べたもの、飲んだもの、呼吸したもので出来ています。心して食事をしましょう。
図書:江部康二先生 「糖質制限の大百科」
宗田哲男先生 「体、知能が伸びる離乳食」
藤川徳美先生 「すべての不調は自分で治せる」等のものを参考にしてください