50代 女性
作製用模型です。4本欠損です。残っている歯も歯周病で骨の支えが少ない歯もあり完ぺきとは言えないので、残った歯と一体化した設計となります。
出来上がったミラクルデンチャー。
この症例では左上3番に合わせます。初めに合わせる部分をキーと言います。
次は右上7番に合わせます。リング状の装置で変形が少なく使い勝手のいい装置です。
ロックを合わせました。ミラクルデンチャーにはキーとロックと言う概念があります。キーは初めに合わせる部位、ロックは最後に合わせる部位です。外すときはロックを外します。このキーとロックが合えば、義歯の安定はほぼ問題が無くなります。
装着
装着されたミラクルデンチャーです。残った歯と入れ歯が一体化してよく噛めます。実際に患者さんの口に入れて合わせる時は必ず調整が必要になります。模型でぴったりにできていても、実際の口の中ではずれが出てきます。
歯型を取って外すときに少しの変形があります。歯型に石膏を流して硬化するとき少しの変形があります。義歯を作るとき樹脂が硬化するときに少しの変形があります。少しの変形も積み重なると、完成した義歯は口の中に装着するとき、噛み合わせが高い又は低い、歯肉に強く当たる又は隙間がある、バネがきつい又は緩いなどが生じます。この症例の場合調整して終了するまで約40分かかりました。割と短いほうです。
次回は実際にご飯を食べて出来るだけ早く(出来たら次の日)調整をします。そして、1週間後にもう一度調整をして終了になることが多いです。
ミラクルデンチャーは比較的小ぶりで異物感が少なく、残っている歯と一体化するので安定感があり、よく噛めます。この症例では1回の調整で問題なく快適に使えていて終了になりました。
正面から見たところです。黙っていれば入れ歯を入れていることは分からないでしょう。
比較 従来の保険の上顎義歯 7654|4567欠損