70代、女性
2024年3月11日
疲れた時など、口の中がピリピリして喉の方まで感じる。以前も市民病院で診察してもらったことがあり、唾液検査をして唾液の量が標準より少ないと言われた。ピリピリ感は続いている。
診察:視診では全く問題はなかった。違和感、ピリピリ感のある部分に高周波を当てた。感覚異常を疑い、当院の過去の2症例「口腔感覚異常の症例報告」「不定愁訴の症例報告」を渡して、鉄とプロテイン服用を勧めた。
6月24日
義歯調整で来院。口の中と喉のピリピリ感は「プロテインを飲んで治った」と言われた。ちなみに私は分子栄養学の勉強を始めて、2021年11月終わりから人体実験と称して、プロテインを飲んでいますが、変わったことが二つあります。
私は寒いのが大嫌いなのですが、冬、毛布を出してもらって使った時、暑かったのです。結局この3年間、冬でも全く毛布を使っていません。よく使っていたホットカーペットも全く使わなくなりました。もう一つは、鼻を強くかむと良く鼻血が出ていたのですが、鼻血が全く出なくなりました。血管が丈夫になったのかなと思っています。
プロテインについて調べてみました。たくさんの種類がありました。女性用のものもあり、鉄、カルシウム、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンCが入っている物などありました。鉄は神経伝達物質であるセロトニン、ドーパミンの作成に関与しています。その為鉄不足だと、喉の違和感(喉が詰まる)などの感覚異常が起こると言われています。
分子栄養学を勉強する前にも、何人かの患者さんを経験しています。全て、女性です。歯ぐきからソーメンが出てくる女性、釘が出てくる女性、金冠が出てくる女性でしたが、実物を見せてもらったことはありません。今なら、タンパク質と鉄分を摂りましょうと言えます。
また、うつ病やパニック障害も鉄不足です。動物性タンパク質には鉄分が含まれているので、特に女性は積極的に摂取する必要があります。分子栄養学を駆使して診療している、心療内科の藤川徳美先生は女性のほとんどは、タンパク質不足、鉄不足であると警鐘を鳴らしています。
鉄の主な働き(以下のこと以外にも代謝の多くに関与しています)
鉄不足の症状は次の通りです。
<プロテイン服用の効果>
その他、効果は多数で書き切れません。糖質を減らして動物性タンパク質を増やすのが一番です。赤身の肉、赤身の魚、の赤はミオグロビン、すなわち鉄です。
また、農産物は糖度ばかり上がって甘くなり、反面ビタミン・ミネラルなどの栄養素は年々減少しています。ほうれん草やプルーンではほとんど補給できません。食事で実行するのが難しい場合は、サプリメントを利用するのがいいでしょう。
参考図書:「うつ・パニックは鉄不足が原因だった」藤川徳美著。光文社新書。「すべての不調は自分で治せる」藤川徳美著。方丈社。