
最近、乳幼児患者さんのむし歯治療をしている時、むし歯予防と歯並びの話を口頭やパンフレットを渡して説明しています。歯ごたえのある食べ物を少しづつ食べるように勧めると「うちの子、柔らかいものしか食べないんです」と訴える保護者が増えています。
テレビのグルメ番組では、タレントやお笑い芸人や俳優が一口食べて第一声「柔らかい」次いで「一口噛んだらほろりと溶けてくる」などとコメントしています。
まるで柔らかくなきゃ美味しくないと言った感じです。
それに対して、私はテレビに向かって「おいおい、そんなものばっかり食っていたら体に悪いぞ。歯周病になるぞ。認知症になるぞ。そんな柔な食べ物は、赤ちゃん、病人、歯のない人、入れ歯で困っている人にあげなさい」などと突っ込みを入れています。大人がこれなので、子供も真似しますよ。
よく噛むと次のような良いことがあります。
歯並びが良くなります。今の子供たちは歯並びに問題がある子が70~80%だと感じます。
消化酵素、殺菌効果のある成分、発がん物質を無害化するなど、体を守る為の
いろいろな成分を含んでいます。
ではどうしたらいいでしょうか?
2~3歳児
リンゴ、柿、ナシなど少し歯ごたえのあるの果物をあげる。少しづつ硬いものに慣らしていきましょう。
4歳ごろ~
弾力のあるものがいいそうです。セロリ、ゴボウ、レンコンなどの繊維の多いもの。スルメや切り干し大根やたくあん、フランスパン。美味しく調理すれば食べるようになってくれます。また少し硬めのガム(100%キシリトールガム)やグミなどもいいです。
以下の新聞記事にあるようにコンブもいいですよ。家庭では少しのコンブから始めたらいかがでしょうか。「これ食べてからご飯にしようね」など、食前に食べるのがいいかもしれません。