
産婦人科医の宗田哲男先生は、たくさんの方の妊娠から出産をサポートしていますが、その全てを、糖質を控えて高タンパク質にするたんぱくリッチ食の考えに基づいて行っています。
え?なんで妊娠、出産のときに糖質を控えて高タンパク質にするの?と思いますよね。その理由はズバリ、母体と赤ちゃんに必要な栄養がたくさん取れるからです。
たんぱくリッチ食とは、たんぱく質と脂質を強化することを意味しているのです。具体的には次のようないいことが起こります。たんぱくリッチ食にすると
なんで妊娠しやすくなり、ママも赤ちゃんも健康になれるの?それは、今の女性たちの多くは妊娠・出産に必要な栄養が取れていないから。それが、たんぱくリッチ食で改善します。
必要な栄養が足りていない女性の特徴は
食べ物の好みは
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このような人たちは、大切な栄養が不足した新型栄養失調です。でも、おなか一杯食べていても栄養失調になるの?なります!なぜなら糖質(🍚ご飯 🍞パン 麺 🎂甘いもの)を取り過ぎると、必要な栄養(たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル)が不足するからです。
例えば、ニワトリは卵からヒナにかえる時、栄養分はたんぱく質、脂質がほとんどで、糖質はゼロの状態でヒナになります。人間の赤ちゃんも同じです。妊娠中に必要なものは、過剰な糖質ではなくてタンパク質と脂質なのです。
人間の構成成分
妊婦さんとお母さんに食べてほしい、1日の食品量の目安
食べる順序はおかずを先に食べて、ご飯は最後に!ご飯、パン、麺はひかえめにします。根菜、果物も少し控えめにします。昔はよく歩いたし、体をよく使いましたが、現在は車もあり便利な道具があるので体を使いません。そのため、エネルギーになる糖質を使い切ることが出来ず、余った糖質はインシュリンと言うホルモンの作用で脂肪に替えられ、体脂肪や皮下脂肪になって肥満になってしまいます。肥満になる原因は脂肪ではなく、余った糖質なのです。
胎児や赤ちゃんのエネルギーはケトン体だった。宗田先生は、胎児や新生児の血液を調べて、脂肪の代謝産物であるケトン体がたくさん存在することを発見しました。この事は、胎児や新生児のエネルギーがブドウ糖ではなくケトン体であり、胎児、新生児、妊婦にとって、大切な栄養は脂肪だと言うことを意味します。
赤ちゃんはケトン体で生きていることが判ったのです。このことから、人間の根源的なエネルギー源は脂肪にあると思われます。
また母乳は55%が脂質で占められています。母乳中にも糖質は含まれていますが、それは「乳糖」というもので39%、ブドウ糖のように急激に血糖値を上げることはありません。タンパク質は6%です。。つまり、乳児のエネルギー源もまた、脂肪ということです。
そのため、離乳の際にも脂質を継続することは絶対必要です。赤ちゃんのエネルギー源が枯渇してしまうからです。もちろん、爆発的な成長期ですから、体を作るたんぱく質もたくさん必要です。離乳食は、たんぱく質と脂質を大切にした内容にすることが大前提です。
母乳が栄養豊富であるためには、母親が自分自身と赤ちゃんのための必要十分な食事をする必要があります。
出産という大変な仕事を終えてホッと一息入れる間もなく24時間赤ちゃんの世話が始まります。食事も満足にする時間が無くなったり、睡眠不足になり、お母さんによっては産後うつの状態に陥る方も出てきます。宗田先生は、妊娠中から産後にかけて血液検査でフェリチン値(鉄貯蔵量)を調べ、鉄やたんぱく質の不足を防ぐことで、快適な妊娠生活と産後うつに対処しています。
離乳食は生後5~6ヶ月で始めますが、それは、「歯が生え始めて食事に慣れさせ離乳を促すため」だけでなく、本当の大切な意味は「赤ちゃんのこれからの成長に必要な栄養を補充する」という考え方なのです。
生後半年たった赤ちゃんに足りなくなってくる栄養素は、鉄、たんぱく質、ビタミンA、亜鉛などがあげられます。中でも、6ヶ月ごろから急激に不足するのが、鉄です。鉄不足は精神的不安や発達障害などに影響します。
具体的には、夜泣きをする、寝つきが悪い、落ち着きがない、奇声を上げるなど、「子供だからしょうがない」と思われがちな行動は、実は鉄やたんぱく質不足によると考えています。
これまでの離乳食は10倍がゆが基本でした。しかし、赤ちゃんが食べてくれない、吐き出すなどお母さんの悩みの種でした。
ただでさえ必須栄養素の少ない白米を10倍に薄めているので美味しくないし、炭水化物(糖質)しか含まれておらず、鉄はもちろん、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルなど、何もかも不足しています。
動物性のたんぱく質と鉄こそ、赤ちゃんの栄養を満たす補完食の中心で、赤ちゃんは夜泣きなし、グズリなし、いつもご機嫌!
宗田先生お勧めのたんぱくリッチ補完食・ベスト3
以上は、宗田哲男著「赤ちゃんのための妊婦食」アチーブメント出版を参考にしています。是非読んでください。お勧めの本、宗田哲男共著「体、知能がグングン育つ離乳食」 この本もいいですよ。
我が子にレバーペーストを食べさせていたのを思い出します。脳みそと体によかったのかなー、イヤー知らなかった。当院のスタッフの赤ちゃんも、夜から朝まで、ぐっすり寝て、すくすくと育っています。
いなだ歯科医院