塩分の摂り過ぎで高血圧になる人は高血圧患者の1~2%だと思われ、塩分高血圧説ははっきりとした根拠がありません。リンゴ農家などリンゴをたくさん食べている人は高血圧になりにくいことは、栄養学的にも裏付けられています。
リンゴはカリウムが豊富であり、従って、高血圧の一つの原因は、食塩の過剰摂取ではなく、カリウムの不足と言ったほうが正しいのです。高血圧は血管の弾力性の問題も絡んでいるから、血管を作る材料として良質タンパクを摂取しなければなりません。動脈の収縮にカルシウム、弛緩にマグネシウムがかかわっています。
マグネシウムは、ナトリウムやカルシウムを細胞の外へ出したり、縮んだ筋肉を緩める働きがあり、高血圧や不整脈を予防することがわかっています。マグネシウムは海藻、日本そば、ゴマや豆類、ココア、豆腐、納豆などに豊富に含まれています。
結論、何よりもまず良質なタンパク質を十分に摂取すること、マグネシウムやカリウムを摂取すること。魚の脂肪のエイコサペンタエン酸も効果があります。タンパク質を有効に使うためにビタミンも大量に必要です。
薬の副作用
血圧降下剤は血栓を引き起こしやすい。血液の量を減らす利尿剤は、血液の粘り気が増していくからです。交感神経ブロッカー剤は、交感神経の働きが鈍ることによって、うつ病を起こすことがあります。カルシウム拮抗剤は無気力を引き起こすことがあります。
参考図書
三石巌著 「医学常識はウソだらけ」 祥伝社黄金文庫