今週のお知らせは、分子栄養学を駆使して診療している藤川徳美先生の症例報告です。
藤川先生は自身の体調不良をきっかけに「糖質制限」(高タンパク低糖質食)で健康になり、栄養の大切さを痛感、その後分子栄養学やオーソモレキュラー栄養学を勉強しました。廿日市市で心療内科を開業、精神疾患をはじめ内科的疾患も治療しています。書籍も「うつ・パニックは鉄不足が原因だった」「すべての不調は自分で治せる」を初め、わかりやすい本を多数出版しています。またブログ「精神科医こてつ名誉院長のブログ」をほぼ毎日更新され症例報告を掲載しています。
以下引用始め
NEW!2024-03-28 07:27:26
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産後にイライラして夫に当たる女性
30代後半、女性。R5.2に第2子を出産。イライラして夫に当たるようになった。助産師さんに”貧血では”と言われ、R5.8当院受診。夫の言動全てに腹が立つ。イライラして当たってしまう。まだ母乳を続けており、生理は止まっている。→プロテイン*2+高タンパク/低糖質食。Nowアイアン36、ナイアシンアミド、C1000開始。
一週後再診、初診時のBUN17.7、フェリチン11。プロテイン15g*2、ナイアシンアミド*3飲めている。→フェロミア2T処方。
R5.11。プロテイン*2、ナイアシンアミド*6。イライラがなくなり、夫に当たらなくなった。
R5.12、かなり体が元気になり、動けるようになぅた。BUN18.9、フェリチン75。
R6.1、体調はとても良い。子供も鉄タンパク不足なので、プロテインと鉄サプリを飲ませるよう伝えた。
R6.3、体が楽になり、イライラは全くない。元気になったので、4月から6時間の仕事に出ることになった。母乳を続けており、まだ生理は来ていない。
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最もよくある典型的な症例。1回の妊娠出産でフェリチン50程度低下し、産後には鉄タンパク不足になる。すなわち、産後は殆どの女性がこうなる。
そうなると、イライラして夫に当たるようになる。
フェリチンの目標値は150.
150になったらフェルムを隔日服用に減量する。鉄を中止すると1年後にフェリチンが大幅に下がってしまう。*女性はフェリチン10以下だと阿修羅になるが、100以上になると菩薩になる。
以上引用終わり