
作成されたミラクルデンチャーです。
まずキーを合わせます。ミラクルデンチャーにはキーとロックと言う概念があります。初めに合わせる部位がキー、最後に合わせる部位がロックと言います。この症例の場合、21|1の3本の歯の部位がキーとなります。
合わせ方は内から外に向かって横方向(水平方向)に入れて合わせます。入れると上には外れなくなります。従来の入れ歯は上下方向に入れます。
次にロックを合わせます。今回のロックはフックです。上下方向の着脱です。
ロックを合わせたところです。
装着された状態です。外すときは爪でロックを外して、キーは外から内に向かって横方向(水平方向)に外します。
この症例は右下3番を模型上で除去して作ってあります。装着当日に右下3番を抜歯して装着しています。この方法を即時義歯と言います。
たとえば、今現在、前歯はあるけれど抜く予定である場合、普通は抜いてから2~3ヶ月後に抜いたところが治ってから入れ歯を作ります。治るまで前歯が無くて格好が悪いし、しゃべりづらいです。気になる方はマスクをしてその間過ごします。
即時義歯では、前歯を抜かないで歯型を取ります。石膏模型が出来たら模型上で抜く予定の歯を削り取り入れ歯を作ります。入れ歯が出来たら、装着の日に前歯を抜いて入れ歯(即時義歯)を装着します。患者さんは抜いたその日に入れ歯が入るので喜ばれます。調整が少々大変です。また2~3ヶ月すると抜いたところが治り引き締まってスキマが出来るので裏打ち(裏層)をします。