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今週の症例 ミラクルデンチャー(即時義歯) 上顎右76、左34567(7歯)欠損

作成用模型と完成したミラクルデンチャー

まず、2番の口蓋にキーを合わせます

次に、4番にロックを合わせます

 

ミラクルデンチャーにはキーとロックと言う概念があります。キーは初めに合わせる部位、ロックは最後に合わせる部位です。外すときはロックを外します。ミラクルデンチャーは従来の義歯よりピッタリフィットして異物感が少なく、見た目も入れ歯を入れているようには見えません。

ロックが合って装着されました。

装着された全体像です。

 

装着

実際に患者さんの口に入れて合わせる時は必ず調整が必要になります。模型でぴったりにできていても、実際の口の中ではずれが出てきます。歯型を取って外すときに少しの変形があります。石膏を流して硬化するとき少しの変形があります。義歯を作るとき樹脂が硬化するときに少しの変形があります。

少しの変形も積み重なると、完成した義歯は口の中に装着するとき、噛み合わせが高い又は低い、歯肉に強く当たる又は隙間がある、バネがきつい又は緩いなどを調整します。

この症例の場合は即時義歯です。歯を抜く前に歯型を取って、模型上で抜歯予定の歯を削り取りミラクルデンチャーを作成します。普通はあらかじめ抜歯をして歯肉が治るのを2ヶ月ぐらい待って作成しますが、それではご飯が全く噛めない場合に即時義歯にします。血も出ますし調整が難しいです。調整して終了するまで約1時間かかりました。

次回は実際にご飯を食べて出来るだけ早く(出来たら次の日)調整をします。そして、1週間後にもう一度調整をして終了になることが多いです。

今週の症例 ミラクルデンチャー 下顎左67番(2歯)欠損

作成用模型と完成したミラクルデンチャー

まず左3、4番にキーを合わせます

次に、左5番にロックを合わせます

ロックを合わせました。

ミラクルデンチャーにはキーとロックと言う概念があります。キーは初めに合わせる部位、ロックは最後に合わせる部位です。外すときはロックを外します。

このキーとロックが合えば、義歯の安定はほぼ問題が無くなります。

装着

実際に患者さんの口に入れて合わせる時は必ず調整が必要になります。模型でぴったりにできていても、実際の口の中ではずれが出てきます。歯型を取って外すときに少しの変形があります。歯型に石膏を流して硬化するとき少しの変形があります。義歯を作るとき樹脂が硬化するときに少しの変形があります。

少しの変形も積み重なると、完成した義歯は口の中に装着するとき、噛み合わせが高い又は低い、歯肉に強く当たる又は隙間がある、バネがきつい又は緩いなどが生じます。この症例の場合調整して終了するまで約30分かかりました。

次回は実際にご飯を食べて出来るだけ早く(出来たら次の日)調整をします。そして、1週間後にもう一度調整をして終了になることが多いです。ミラクルデンチャーは比較的小ぶりで異物感が少なく、残っている歯と一体化するので安定感があり、よく噛めます。見た目も実際の口の中では入れ歯とは見えません。

比較 従来の上顎義歯 7654|4567欠損

今週のお知らせ むし歯は糖質(特に砂糖)の食べ過ぎが原因

私は高校卒業までむし歯はありませんでした。日本がまだ貧しかった時代で、スーパーがやっと出来たころでコンビニはありません。小学校の頃はスーパーもなく、買い物はあちこち動き回って必要なものを揃えます。魚はおばあちゃんが行商で売りに来ていました。町内に1件お菓子屋さんがありましたが、お客さんが来た時に買いに行って、お客さんが帰った時お菓子が残っていたら大喜びしていました。

おやつはあまり食べませんでした。おやつを食べる時間を惜しんで遊びまわっていたからです。遊んでいる間に、畑や果樹園からサトウキビやイチジクを頂いたり、山の中で食べれるものを探して食べたりしていました。(良い子はマネしちゃだめだぞ)

歯磨きは週1回しかしていません。むし歯に関して、甘いおやつを食べないと歯磨きしなくても虫歯は出来ないと言うことがよく判ります。

広島大学歯学部に入学して寮生活になりました。周りの友達を見ているとみんな毎日歯磨きをしています。私も感化され毎日歯磨きをするようになりました。

貧乏学生なので生活費を稼ぐためいろんなバイトをしました。宛名書き、展示場の解体、道路を作る土方、コンビナートの機械清掃(これは全身真っ黒になった)、キャバレーのボーイ、ボーリングの助手(地質検査で土まみれになった)、市の統計調査、家庭教師などまだまだ書ききれません。

バイトの給料日には「浅野42万石」と言うお菓子屋さんでシュークリームを10個買ってピーチネクターを買って一度に平らげていました。そして虫歯になりました。このことから、甘いお菓子が増えると、毎日歯磨きしてもむし歯を予防できないと言うことがよく判りました。

むし歯予防の最新情報

むし歯は食生活習慣病-脱灰(歯が溶ける)と再石灰化(溶けた部分の治癒)

☆ 1日三食で間食しない場合

☆ 食事の間におやつ、寝る前に夜食をとった場合

間食をしない場合:脱灰より再石灰化のほうが多いので虫歯にならない。

間食をした場合:脱灰が再石灰化を上回るので虫歯になります。特に夜間は唾液の分泌が少なくなり再石灰化が起こりにくくなります。

☆ むし歯は食生活習慣病ー1日3回の食事だけでは余り虫歯にならない。(下図参照)

間食(おやつ)の回数が増えるとむし歯が増えます。

◎虫歯になりやすいおやつの取り方

  • 何回にも分けて食べる
  • だらだら食べる
  • 砂糖分の多いおやつを食べる
  • 毎日のようにアメをなめること
  • 毎日スポーツドリンクなどの

飲み物を摂ることは最悪です。

◎むし歯を防ぐ方法

  • フッ素を使う(世界の常識)
  • 虫歯にならないおやつを食べる
  • キシリトールl00%のガムは虫歯を防ぎます。食事やおやつの後5分間噛むと効果が高い。
  • 歯ごたえのあるものをよく噛んで食べると唾液がよく出て虫歯を防ぎます。
  • キシリトール100%のチョコは虫歯を作りません。
  • おやつの回数を減らす
  • 寝る前は食べない
  • 毎食後歯磨きをきちんとする
  • 甘いお菓子は食後のデザートとして食べる。食間には食べない。

今週の症例 歯根嚢胞(右上顎2番) 術後6ヶ月経過

6ヵ月前に、嚢胞摘出術歯根端切除術を行った症例です。今回、レントゲン写真を撮影して術前との比較をしました。まずは6ヵ月前の手術の状況です。

女性 57才

他の歯科医院で治療中です。セカンドオピニオンを希望され来院されました。むし歯が大きかったのでしょう、歯冠は削られてすでにありません。歯根のみ残っています。レントゲンでは歯根の周りに大きな歯根嚢胞が認められます。

歯根嚢胞とは、根管治療がうまくいかなかった場合根管の中の細菌が骨に侵入して骨を溶かし、歯根の周りに袋状に骨が溶けて、膿などの液体がたまる病気です。根管治療がなされていますが、根管の先端に根管治療用の針が折れて残っています。この状態では根管の細菌を死滅させることはできません。

治療方針は

  1. 針を除去して根管治療、根管充填する。
  2. 歯根嚢胞は大きいので摘出術を行う。
  3. 歯根端に細菌が残る可能性があるので歯根端を2~3mm切断して、逆充填します。

術前の状態

根管治療

根管充填の材料は除去しましたが、針がまだ残っています。

根管治療 2回目

針が根管の先から嚢胞の中に出ています。本当は根管を拡大して取り出すほうがいいのですが、余りそれにこだわると根管を削り過ぎて歯が弱くなります。

今回は、嚢胞摘出術を行うのでその時に除去するので全く問題はありません。根管が開通したので嚢胞の中の膿が根管を通してどっと出て来ました。クリーム色の膿が流れ出ています。

嚢胞摘出術及び根管充填、針除去、歯根端切除術

感染予防のため1日前から抗菌剤を飲んでもらい嚢胞摘出術を行いました。根管充填を行い、根尖を2~3mm切除(歯根端切除術)、逆充填により歯根端を封鎖しました。除去した針は約3mm折れていました。半年ほどすると骨が回復してきます。その時また報告したいと思います。

6ヶ月経過しました。

6ヶ月後のレントゲン(右側)を術前のレントゲン(左側)を比較します。かなり改善され骨が新生しています。順調です。

今週のお知らせ 食事と健康の関係について普通の医師に聞いても無駄である

私が広島大学歯学部を卒業したのは48年前になります。記憶はあいまいですが、栄養学の講義はなかったと思います。

虫歯の原因は砂糖の取り過ぎであると言う説がすでに確立していましたので、砂糖の取り方についてよく説明しました。歯周病は柔らかいものの食べすぎが原因であることも判っていました。歯科の2大疾患であるむし歯も歯周病も原因が判っていたので栄養指導が出来たのです。砂糖をどのように減らすか、歯ごたえのあるおやつや食事などの献立を歯科医や歯科衛生士が一生懸命考えていました。

ある時、子供の患者さんのお母さんに説明していた時、お母さんが「子供に甘いものを食べさせないのはかわいそうだ」と言ったので「では2度と当院には来ないでください」とお断りしました。若かりし時のエピソードの一つです。この話の顛末は、子供さんが「この先生のほうがいい」とのことで数か月後に再度来院され現在に続いています。子供に言われたら許しちゃいますよね。

歯科領域では原因が判っているのに、わが国では溢れる砂糖と噛まずに済む柔らかいご馳走のために我々歯科医の力及ばず、歯科はまだまだ必要とされています。若い頃は、これから歯医者はどんどん減っていく運命にあると思っていましたが、予測は見事に外れました。

栄養学については以前の「今週のお知らせ」で、栄養学の様々な常識がくつがえっていることをお知らせしています。

私は、つい最近まで、太るのは脂肪の取り過ぎと思っていましたが、最近の研究では糖質の取り過ぎが太る原因であることが判ってきています。そのことが判って9年前から糖質を減らし、その代わりにタンパク質と脂肪を増やして約8kgの減量に成功しました。

京都高雄病院の江部先生は糖質制限で糖尿病の患者さんを治しておられます。これこそ対症療法ではなく原因療法で薬を飲まずに済むようになります。

それでは、ドクターシミズこと清水泰行先生のひとり言をお聞きください。

以下引用

ドクターシミズのひとりごと

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糖質制限

食事と健康の関係について普通の医師に聞いても無駄である

2021/12/1 糖質制限, 糖尿病, 糖質過剰症候群, 病気, コレステロール, 製薬会社, 食事, スポーツ, 講演

我々医師は自分で勉強しない限り栄養については無知です。だから、通常の診療の中で普通の医師に食事と健康、食事と病気の関係について聞いても無駄です。私もまだまだです。それでも私自身は今でこそ、自信を持って患者さんの質問に答えることができますが、10数年前、食事に関して質問を受けたなら、

「バランスの良い食事を心がけてください」
「脂肪分控えめでね」
「コレステロールを摂り過ぎないでください」
「塩分控えめでね」
「カロリーの摂り過ぎで太るんですよ」
「朝ごはんちゃんと食べて、3食キッチリとね」
「汗をかいたらポカリで脱水予防してね」

などとアドバイスしていたでしょう。つまり、普通の医師の栄養の知識なんて所詮、テレビ番組の情報レベルです。その証拠に、多くの医師は昼ご飯をカップラーメンで済ませたり、喉が渇いたときに甘い飲み物やスポーツドリンクなどを飲んでいたり、お腹がポッコリと出ていたり、明らかに肥満であったりします。食事と健康、食事と病気が繋がっていないと思っているとしか思えません。

それはなぜかというと、医学部での授業では栄養学の授業は「ゼロ」なんです。

20年以上前も栄養学の授業はありませんでしたし、今の医学部でもありません。全く栄養のことなど学びません。でも医師になり臨床の現場では、患者さんが食事について聞いてきます。知らないと答えると「プライド」が傷つくのか、「アホ」なやぶ医者と思われたくないのか、どこかで聞いたような根拠もわからない知識で答えてしまうのです。恐らく糖質ではなく脂質の摂り過ぎが皮下脂肪や内臓脂肪の増加を招くと本気で思っている医師も多いと思います。

医学部の学生は、医師になったとしても一生で一度も出会うこともないかもしれない、非常に珍しい病気の勉強はたくさんしますが、医療現場では頻繁に出会う「肥満」については、その治療の仕方、予防法はほとんど学びません。全く学ばないわけではありませんが、その内容は恐らく「カロリー制限」と「運動」だと教えられているでしょう。それがほとんど効果がないとは教えられませんが。

医学部教育の大きな問題は、治療至上主義に陥っていて、予防に関する教育がほとんどないことです。

予防と言えば先ほどの「カロリー」と「運動」や「バランスの良い食事」レベルの話しかないでしょう。もちろん医師は目の前に来た患者を治すことが仕事なので、治療についての知識は非常に重要です。ビジネス的に考えれば、お客さんが来なければ仕事にならないので、お客さんが来ないような策、つまり予防は必然的に軽視されるのかもしれません。

現在の私の診療での食事に関する発言は、普通の医師とは真っ向から対立します。

「糖質をできる限り摂らないでね」
「脂質とタンパク質はたっぷりね」
「コレステロールは気にしないで良いよ」
「1日1食か2食で十分」
「汗をかいてもスポーツドリンクは必要ないよ。水で十分」
「カロリーなんて気にしなくていいよ」

などと話しているからです。糖質制限をすると、様々な症状に悩んでいて、内科などでも原因がわからず、良くならない方が、次の日から大きく改善し薬も必要なくなる、なんてことが珍しくありません。外来では原因が良くわからない症状で受診される方も多いですが、そのほとんどは食事が間違っているか、どこかで処方された薬の副作用であることが多いです。

2型糖尿病では、アメリカの糖尿病学会ではすでに認められている糖質制限をすれば、多くの人は薬が減らせたり、薬をやめられたり、寛解になることも難しくないのに、それを試してみることすらせずに、選択肢として提示すらせずに、自分がこれまで学んだ、もしくは製薬会社のセールスから(直接または学会や講演会などを通じて)得た治療法、薬物療法を選択します。もちろんガイドラインに沿った治療法なので、誰も文句は言わないでしょう。この方法は寛解に持っていける方法ではなく、糖尿病の進行を少し遅らせる治療であり、また食事療法は軽視され、いまだにカロリー制限で、脂質の摂取を減らせと言われるでしょう。さらに運動を増やせとアドバイスし、患者の状態が悪くなれば、患者の努力が足りないと思うでしょう。

薬物療法に関するエビデンスは、当然製薬会社がスポンサーとなり、研究費が出るので、多くの研究が行われるでしょう。ネガティブな結果はほとんど論文になりませんでの、メタアナリシスが正しいとは言えず、根拠は誰かの都合の良い内容になります。しかし、食事に関する研究は非常に難しい(ある食品を摂るグループと摂らないグループでランダムにブラインドで分けることはできないし、それを何年も行うことも非常に困難)だけでなく、研究費も出す企業はほとんど無いので、エビデンスがどんどん出てくることは今後も難しいでしょう。

食事も体型も個人の問題であるかもしれません。特に最近は肥満であることは「個性」だとしています。多くの医師はそこに踏み込みたくないのかもしれません。しかし、食事も体型も病気の原因であるのであれば、医師はしっかりと言及すべきです。食事が原因であったり関連する病気は恐らく90%を超えるでしょう。食べたもので体ができているのですから。ほとんどは糖質過剰症候群です。

医師は忙しいですし、そもそも栄養については専門外だから詳しく知らなくても良いと思っている人が多いのではないかと思います。食事や栄養に関しては栄養士に栄養指導を頼めば良いからです。しかし、この栄養士の知識も全くアップデートされていません。厚労省が変わらないから仕方がないかもしれませんが、栄養学が古典栄養学から進歩しないので、栄養指導も効果のないバランスの良い、カロリーを気にした食事となっています。医師は恐らく変わりません。しかし、栄養学がもっと進歩して、変化して、栄養士が医師に間違いを指摘できるレベルまでになってほしいと思っています。

栄養の専門であるはずの栄養士が、バランスの良い食事やカロリー計算が本当に効果的なのか、糖質を50~60%も摂取している人の食後血糖値や体重変化がどうなのか、など自分や患者さんでちゃんと確かめてほしいです。そうすれば、自分たちが学んだ栄養学がどれほど間違っていたのか、どれほど根拠が乏しいのか、どれほど患者さんに有害なのかがわかるからです。

糖質過剰摂取がもたらす有害性を無視した栄養学は存在価値がありません。

「Medical Nutrition Education, Training, and Competencies to Advance Guideline-Based Diet Counseling by Physicians: A Science Advisory From the American Heart Association」

「医師によるガイドラインに基づく食事カウンセリングを進めるための医療栄養教育、トレーニング、および能力:米国心臓協会からの科学的勧告」(原文はここ

以上引用終わり

今週のお知らせ ナイトガードで歯を守る

ナイトガードがあなたの歯を守る

―疲労破折から歯を守るー

  • 歯は長年使っているうちにヒビが入ったり、まったく虫歯がない歯でも割れる事があります。
  • 詰め物治療や神経を取ってかぶせた歯は弱くなり、なおのこと割れ易くなります。神経を取った歯は、木に例えると枯れ木なので割れやすく折れやすくなります。
  • 食事中、硬いものを噛んだときに割れたり寝ているとき、強く食いしばったり歯ぎしりをして歯にひびが入ったり割れることがあります。

このような方はマウスピースをして歯を保護しましょう。ご飯を食べるときよりも無意識に噛みしめたり、寝ているとき歯ぎしりをしたり食いしばることが危険であると言われています。

装着する時間はご飯を食べるとき以外はしておいた方がいいですが、特に就寝時、スポーツ、庭仕事をするときなどは必ずして下さい。マウスピースはボクシングの選手がするような分厚いものではありませんので違和感や異物感は少ないです。

費用は保険がききますから3割負担の方で5.000円ぐらいです。睡眠時無呼吸症候群用(医師の紹介状が必要)、いびき用のマウスピースもあります。

今週のお知らせ 0歳から始めるう蝕予防・その3

最近、小さい子供さんをお持ちのお母さん方から、「子供が柔らかいものしか食べてくれない」「歯磨きをさせてくれない」と言う嘆きを聞くことが結構あります。

この度、それについて大変参考になる論文が出ましたので転載させていただきます。「0歳から始める口腔機能育成を考えたう蝕予防」と言う論文です。論文中のスクロースとはお砂糖のことです。小さい子供のむし歯は砂糖だけ、おやつだけ気を付けていれば大丈夫です。

むし歯になりにくいおやつは、砂糖が入っていないものです。具体的には、飲み物は水、お茶など。果物(リンゴ、みかん、ぶどう、柿、梨、キウイフルーツ、バナナ、イチゴ、マンゴーなど)、焼き芋、じゃがバター、ポテトチップス、トウモロコシ、野菜スティック、ゆで卵、各種おにぎり、各種おでん、鶏唐揚げ、焼き鳥、ナッツ類(アーモンド、クルミ、ピスタチオ、カシューナッツなど)、ピーナツ、いりこ、めざし、こぶ、スルメイカ、塩せんべい、しょうゆせんべい、おかき、チーズ、タコ焼き、お好み焼き、ピザ、肉まん、もち磯部巻き、キシリトールガム、キシリトールチョコ、そら豆、枝豆、柿の種、などなど。探せばまだまだありそうです。キシリトールガム、キシリトールチョコは甘いですがむし歯にはなりません。

以上のものを日ごとにかわるがわるおやつにしていればむし歯は防げます。どうしても甘いおやつをあげたい場合は、日曜日、祝日、運動会、遠足、学芸会、旅行、その他などの日に解禁すればいいのではないでしょうか。

注意していただきたいものにスポーツドリンクがあります。

体に良いと言う宣伝もあって飲まれていますが、砂糖がたくさん入っているので常用しないほうが賢明です。大変虫歯になりやすいし、糖尿病にもなりやすいです。飲むとすればスポーツで汗をかいたときや、風邪などで脱水状態になった時ぐらいにしたほうがいいようです。

以前にも書きましたが、1歳の赤ちゃんでスポーツドリンクを哺乳瓶で飲ませて上顎乳歯が完全に溶けた症例、虫歯や歯周病が進行して糖尿病になった患者さんもいました。くれぐれもご用心。

以下論文引用

今週のお知らせ 0歳から始めるう蝕予防・その2

最近、小さい子供さんをお持ちのお母さん方から、「子供が柔らかいものしか食べてくれない」「歯磨きをさせてくれない」と言う嘆きを聞くことが結構あります。この度、それについて大変参考になる論文が出ましたので転載させていただきます。

「0歳から始める口腔機能育成を考えたう蝕予防」その2です。

子供が嫌がらずに歯磨きをして、そのあと保護者が仕上げ磨きをするには決して痛くしないことが大切です。もし嫌がったら、母親が父親を呼んで仕上げ磨きをしてみて下さい。案外マネしてやらせてくれるかもしれません。

以下引用始め

以上引用終わり

今週のお知らせ 0歳から始めるう蝕予防

最近、小さい子供さんをお持ちのお母さん方から、「子供が柔らかいものしか食べてくれない」「歯磨きをさせてくれない」と言う嘆きを聞くことが結構あります。この度、それについて大変参考になる論文が出ましたので転載させていただきます。

「0歳から始める口腔機能育成を考えたう蝕予防」

以下引用始め

以上引用終わり

以下のブラシは、子供が歯ブラシを嫌がらないように、おしゃぶりがわりに与えるものです。子供が喉を突いて怪我させない工夫がなされています。我が家ではいろんなものをおしゃぶりや歯固めに与えていましたが、歯ブラシもその一つでした。

また友人は小さく切ったニンジンスティック、パセリ、たくあんのしっぽなどもしゃぶらせていました。この子は後年ほとんど好き嫌いがなかったそうです。

さて「三つ子の魂百まで」と言う言葉がありますが、我が家では3歳までお菓子をほとんど与えませんでした。甘いものは果物にしていました。「甘いおやつは大人が食べるもので子供が食べるものではない」と言い聞かせていたので、特に難しいことではありませんでした。

子供が3歳のころ、同い年の友達から飴玉をもらい私のところの戻ってきて「飴玉食べてもいい?」と言うので「いいよ」と言うと嬉しそうに飴玉を舐め始めました。ところが10秒ぐらいたって、子供が飴玉を吐き出したので、驚いて「どうしたの?」と聞くと「甘すぎる」と言ったのです。甘さ控えめ、薄味で子育てすると後後すごく楽ですよ。

今週の症例 小児矯正-トレーナー使用による 下顎前歯列の乱れ

女子 9才

お母さんが歯科衛生士でしたので虫歯はありません。下の前歯の歯並びが気になり、本人が矯正治療を希望。この本人の気持ちが強ければ治ります。

上の歯は乳歯が6本残っています。今のところ問題はありません。

下の歯は混みあっています。

トレーナーを選んで装着してもらいます。トレーナーは状況に合わせて変更していきます。起きている時1時間以上、寝ている時はずっと装着します。

6ヶ月後

下の歯は改善しました。乳歯が2本残っていますがうまく生え変われば終了です。

1年6ヶ月後

上の歯に問題発生です。犬歯が八重歯になってきました。

2年6ヶ月後

犬歯の八重歯が改善しました。

5年後

きれいな歯並びになりました。終了です。大人の矯正では後戻りがあるので、後戻り防止装置が必要ですが、小児矯正ではほとんどの場合必要ありません。この患者さんはトレーナー終了です。後戻り防止装置も必要ありません。

今週のお知らせ 破綻するの?しないの?どっち?

矢野事務次官(財務省)、文芸春秋で寄稿「ばらまき合戦、このままでは国家財政が破綻する」

毎年、国債残高が発表される時期になると「国の借金が増えて国が破綻する」とテレビや新聞で報道されます。池上彰さんがよくテレビで解説しています。今年は、今月、矢野事務次官が文芸春秋に意見を発表「国家財政が破綻する」と警鐘を鳴らしています。矢野氏は10数年前にも同じ趣旨の本を出版しています。

しかし、財務省は日本国債格付けについて格付け会社には、以下のように「破綻することはない」と説明しています。

以下引用始め(財務省ホームページから)

以上引用終わり

財務省は外国の格付け会社には「破綻しない」、われわれ国民には「破綻する」と言っています。一体どっちなんでしょうか? なんだか国内には税金を上げるように仕向けているように感じます。ニュースサイト・ロイターの2018年の記事にIMF(国際通貨基金)の論評が載っていました。

以下引用始め

巨額の借金を抱える日本の場合、負債額はGDPの283%に相当するが、その半分以上を日本銀行を含めた政府機関が抱えている。他の資産も考慮に入れて試算すると、日本の「純資産」はほぼプラスマイナスゼロになると、IMFは指摘している。 

以上引用終わり

つまり破綻しないと言うことのようです。もう1本高橋洋一氏の反論文です。

以下引用始め

財務事務次官「異例の論考」に思わず失笑…もはや隠蔽工作レベルの「財政再建論」
間違った前提から語られても… 

髙橋 洋一

さすがに失笑の財務省理論

先週末、月刊文藝春秋で発表された矢野康治財務事務次官の論考が話題だ。(https://bunshun.jp/articles/-/49082)。現役の事務次官が書いたというので、早速筆者も読んだ。冒頭に書かれている内容は以下のとおりだ。

「今の日本の状況を喩えれば、タイタニック号が氷山に向かって突進しているようなものです。氷山(債務)はすでに巨大なのに、この山をさらに大きくしながら航海を続けているのです。タイタニック号は衝突直前まで氷山の存在に気づきませんでしたが、日本は債務の山の存在にはずいぶん前から気づいています。ただ、霧に包まれているせいで、いつ目の前に現れるかがわからない。そのため衝突を回避しようとする緊張感が緩んでいるのです」

そして、全文を読んだ上で、「BSで財政を語れないおバカZ理論をついに晒してくれた。どう突っ込むか笑」(https://twitter.com/YoichiTakahashi/status/1446358900366663683
と、思わず下品なツイートをせざるを得なかった。

件の全文は以下にもあるので、是非読んだらいい。(https://news.yahoo.co.jp/articles/c1736994977179b941f522435cf7368969eed185

矢野事務次官への筆者のコメントは後で述べるとして、政府関係者のコメントは以下のとおり。

鈴木俊一財務相は8日の記者会見で、「個人的な思いをつづったと書いてある。中身は問題だと思わない」と説明した。麻生太郎前財務相からは了解を得ているという。岸田首相は、10日のフジテレビ番組で、「いろんな議論はあっていいが、いったん方向が決まったら関係者はしっかりと協力してもらわなければならない」と述べ、釘を刺した。

高市早苗政調会長は、10日のNHK番組で「大変失礼な言い方だ」と不快感を示した。そもそも、なにかがおかしいさて、矢野論考の批判をしたい。

矢野氏は、「決定権のない公務員は、何をすべきかと言えば、公平無私に客観的に事実関係を政治家に説明し、判断を仰ぎ、適正に執行すること。しかし、これはあくまで基本であって、単に事実関係を説明するだけでなく、知識と経験に基づき国家国民のため、社会正義のためにどうすべきか、政治家が最善の判断を下せるよう、自らの意見を述べてサポートしなければなりません。」と書いている。

意見を述べるのは自由だが、その前提が間違っていたら話にならない。間違った前提から出てくる意見は、有害以外の何物でもない。

多くの人は、国家公務員試験を優秀な成績でキャリア官僚になったのだから、前提が間違っているはずないと思っているだろう。会計学と金融工学から間違っているので、それらを示そう。

まず会計学から。矢野氏は、財政が危機であるとして、データで示しているのは「ワニの口」と称して一般会計収支の不均衡と債務残高の大きさだけだ。これは、同氏が2005年に書いた「決断!待ったなしの日本財政危機―平成の子どもたちの未来のために」(東信堂)からのスタンスだ。また、フローの一般会計収支とストックの債務残高のみで財政をいうのは、大蔵省時代からの一貫したスタイルだ。

実のところ、筆者は大蔵省スタイルにかねてから疑問をもっていた。国の会計は、一般会計だけでなく特別会計、政府関係予算など数多く、財務状況をみるには負債だけではなく資産も見なければいけないという、標準的な会計知識があったからだ。

たまたま1995年、筆者の長年の疑問を氷解できるチャンスに当たった。

その時、財政投融資改革をやってくれと大蔵省幹部に言われた。財政投融資というのは、国の投資・融資を一括して扱うもの。国の一般会計だけではなく、特別会計や政府関係機関等、やたらと対象が多い。しかも、そのすべてについて財務状況がわかっていないと作業ができない。

「口外するな」と言われて

財政投融資はあまりに複雑なので「伏魔殿」といわれていた。簡単にいえば、郵貯と年金を資金調達部門、政府関係機関を貸出部門、大蔵省資金運用部はそれらをつなぐ部門と分ければ、世界で一番巨大な金融機関だった。

その改革を行うことで、筆者に白羽の矢が経った。とはいえ、筆者が受ける条件は、これだけ複雑なので、政府のすべての部門のバランスシートが必要で、それらを作っていいかというだけであった。

そのとき、財政投融資改革について明るく、実際に着手できそうなのは筆者しかいなかったので、筆者の条件はもちろん了解。政府のバランスシートを作る過程で、特別会計で隠している秘密を一手に知ることになった。そのときに得た知識で、今でも飯を食っている感じだ。

3ヶ月くらいで政府のバランスシートを作ったが、そのとき直ぐわかったのは、従来から大蔵省が主張していた財政破綻論の嘘。破綻しようもないくらいに立派なバランスシートだった。その後、連結ベースのバランスシートも作った。そのとき「財政が危機でない」ことは「口外するな」といわれた。

その約束は10年ほど守っていたが、2005年くらいの小泉政権の時に、政府バランスシートを公表するととなった。確か、その当時に矢野氏の本が出たと記憶している。

まず、筆者の作った財務諸表は、すべての政府関係予算が含まれている包括的なものだ。小泉政権以降、毎年公表されている(https://www.mof.go.jp/policy/budget/report/public_finance_fact_sheet/fy2019/national/fy2019renketsu.pdf)が、新聞が報道することはまずない。新聞記者は、財務省役人がレクしてくれないので、記事が書けないのだ。

この財務諸表は、しっかりした会計基準でグループ決算が示されているが、それからみれば、矢野氏の財政データは、会社の一部門の収支とバランスシートの右側の負債だけしかない欠陥であることがわかるはずだ。

なぜ、ある発言を外に出さないのか

ただし、今財務省が公表している連結ベースの財務諸表には、日銀が含まれていない。日銀は、金融政策では政府から独立しているが、会計的には連結対象なので、財務分析では連結すべきものだ。日銀を連結したのは以下のとおり。

こうしたバランスシートからみれば、銀行券が無利子無償還なので形式負債だが実質負債でないので、日本の財政が危機でないのは、会計の基本を知っていれば明らかだ。

この話は、本コラムでは10年来言ってきている。これは、筆者だけの独自の話でもなく、海外の一流経済学者がおしなべて言っていることだ。例えば、2017年4月2日付け「1000兆円の国債って実はウソ!? スティグリッツ教授の重大提言 マスコミはなぜ無視をしたのだろう…」(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51314)。折角、ノーベル賞学者を呼んで、日銀の保有する国債は相殺されるべきと言ってもらったのに、その発言を外に出さないのは、あまりに酷い隠蔽工作だ。

矢野氏は、十分な会計の教育を受けずに官僚になったとしか筆者には見えないので、結局バランスシートの話が理解できていない。そのため、正しい日本の財政をわからずにいる。

次に金融工学からも間違いだ。筆者の研究によれば、連結ベースのネット債務額はその国の破綻確率と密接に関係しているが、これは理論通りだ。この関係を知らなくても、市場で取引されているCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)のレートから、破綻確率を算出できる。というのは、CDSはデフォルトに備えた保険だが、その保険料からデフォルト確率が算出できるのだ。

直近の日本国債の5年CDSは0.00188%なので、大学院レベルの金融工学知識を使えば、日本の5年以内の破綻確率は1%にも満たないのがわかる。これは、バランスシートからの破綻の考察とも整合的だ。

人間は5%未満の確率であればないものと認識する。そのため、0~5%の降水確率でも、零%の降水確率と表現する。矢野氏が、日本財政が破綻するおそれがあるというのは、降水確率零%の予報のとき、今日は台風が来るので外出は控えろというのと同じくらい、筆者には滑稽に思える。

タイタニック号が氷山に向かって突進したのは、レーダーのなかった時代だ。今では、レーダーも衛星画像や氷山のデータ提供もあるので、そうした情報を活用して衝突事故が激減している。。

大学レベルの会計学や大学院レベルの金融工学も知らずに、矢野氏のように無謀な意見をいうことこそ、タイタニックの悲劇に似ている。意見を言う前に、世界の誰とも対等に議論できるように正しい学問の知識をもつべきだ。

以上引用終わり

さて、皆さんはどう思われましたか?

私の感想は、国債発行残高はかなり多いようですが、資産がありバランスシートは問題ないので「破綻しない」ようです。矢野氏はずっと昔から「破綻するぞー」と言っているオオカミ少年のようです。国債の発行を減らして、増税しないと破綻するぞーと言っています。

今週のお知らせは、これまで歯に関すること、食べ物、栄養などについて発信して来ましたが、たまにこのような問題を取り上げるつもりです。

よろしくお願い致します。

今週の症例 小児矯正 下顎前突

男子8才

下顎前突を治したい、本人やる気十分です。親など周囲が気にして本人はあまりやる気がない場合、途中で頓挫することが多いです。奥歯は普通のかみ合わせですが、前歯が下顎前突です。治療方針は、乳歯の奥歯にプラスチック冠を被せて咬み合わせを高くして前歯がかみ合わない状態を作り、トレーナーを使うと早く改善されます。

トレーナーはいろんな種類があり、顎の成長や歯並びの変化に合わせて新しいものに変更していきます。

2018年10月5日

初診、写真撮影と模型を取ります。

2018年10月12日 7日経過

上顎の乳歯奥歯にプラスチック冠を装着して噛み合わせを上げました。前歯がかみ合わない状態になりました。これでトレーナーを使用します。

プラスチック冠を4本装着しました。

嚙み合わせを上げただけで下顎前突はかなり改善しています。

2018年10月29日 17日目

治療開始して17日目です。下顎前突は少し改善しています。前歯はハの字になっています。

2019年12月26日 1年2ヵ月経過

かなり改善しました。

2021年9月30日 3年経過

約3年経って全て永久歯に変わって終盤に近付いています。顎の大きさに比べて歯が小さいのでスキッ歯が完全に直るかどうか判りません。

いい感じになってきました。毎日、起きている時は1時間、寝ている時はずっと付けています。すごい忍耐力です。感謝。

術前

術後

今週の症例 根管治療 骨吸収と回復

パノラマレントゲンから切り取り

左下6番(第1大臼歯)の歯根周囲が黒くなっています。骨が溶けている状態です。むし歯の所見はありません。考えられる原因は、1、ひび割れ、2、外傷 などの何らかの原因で根管が細菌感染したものと考えられます。

根管治療中です。根管の中が少し白く写っていますが根管治療薬の水酸化カルシウムです。

根管に膿などが認められなくなり、痛みが無くなれば防腐剤で根管を充填します。防腐剤はペースト状のものと固形状で棒状のものを使い根管を緊密に詰めます。歯根周囲の影が薄くなっているのは、骨吸収が改善されつつあることを意味します。

パノラマレントゲンから切り取り

1年後。歯根周囲の影は無くなって骨が回復しています。根管治療した歯は木に例えると枯れ木です。天然の生活歯と比べて折れやすくなったり割れやすくなったりするので金属冠で被せてあります。

歯根破折

歯牙透明標本

うえの写真は歯牙透明標本と言って抜いた歯の神経に墨汁を流し込み象牙質を透明にする処理をしたものです。

神経は大変複雑に分布しています。そしてこの神経は象牙質に水分や栄養分を補給しています。この神経に侵入したむし歯菌などを殺菌する作業が根管治療なのです。大変難しく時間がかかり歯医者も神経を使って治療します。

さて根管治療が済んで被せも済みました。万々歳なのですが、神経を取った歯は木に例えると枯れ木になったのです。折れやすく割れやすくなります。気を付けて咬みましょう。

私が診た30代の女性患者さん、甘いものが好きだったのか?ほとんどの歯が神経を取ってありました。2年間のうちに5~6本の歯が割れて次々に抜かざるを得なくなりました。大変つらかったです。「ああ、こうして取り外しの入れ歯になり、最後は総入れ歯になっていくんだな」と思った症例でした。

歯が痛くなって、穴が開いてから歯医者を受診するのでは根管治療、歯の破折、抜歯そして入れ歯への道を止めることはできません。痛くなくても定期的に歯医者受診することが結局は歯を守る近道なのです。定期検診をお勧めします。

今週のお知らせ 湿潤治療について 傷は乾かさないで治療するときれいに早く治る

皆さんはすり傷切り傷が出来た時はどのように手当てしてますか?

私は以前は傷を消毒して出血している部分にガーゼを当てる治療をしていました。多分これが一般的な手当てでした。お風呂に入るときはこびりついたガーゼを出来るだけ痛くないように、また出血させないようにはがして、お風呂から出たらまたガーゼを張っていました。

これを何回か繰り返すと傷はカサブタが出来てガーゼとはおさらばです。カサブタが取れてきれいに直るのに、浅い傷だと7~10日間かかり、深い傷大きい傷だと2週間ぐらいかかります。

ところで、口の中の傷、噛んだり転んで口の中を切ったりした時の傷はどうでしょうか?なんと2~3日で治ってしまいます。カサブタもできません。これが湿潤治療の原理です。

つまり乾かさないで、水分でぬれた状態を2~3日保てればいいわけです。この一番原始的なやり方が、ワセリンをたっぷり塗ってラップでくるむと言うやり方です。ワセリンには保湿作用と止血作用があります。

ダイソーで買える湿潤治療用ばんそうこう

自由にカットできるもの

そのまま使えるタイプのもの

私の友人の体験

テニスを楽しんでいた時ボールがK選手の眼鏡に当たりコートに落ちました。目の上が切れて出血しています。ボクシングの選手が相手のパンチでよく切れる場所と同じところでした。

私はこのような時のためにダイソーでハイドロコロイド絆創膏(湿潤治療用絆創膏)を何箱も買っていたので、すぐにハイドロコロイド絆創膏を張ってあげ、一箱あげました。

4日後の日曜日に会った時「ありがとうございました」と言われ、何のことかなと思っていたら、

あれから念のため真面目でていねいな黒木眼科に行って目を見てもらったそうで、その時傷を見てもう治っているとのことでハイドロコロイド絆創膏をはがされたそうです。縫合もすることなくあっという間に治ってしまいました。どこを切ったか分からないぐらいきれいに治ったそうです。

私自身の体験

テニスのダブルスのゲームをしている時、相手のネット際の短いボールに対して、私とパートナーが猛然とダッシュして打ち返そうとしましたが、パートナーと激突すると思った私はとっさに身をひるがえしました。雨上がりのコートで両腕でスライディングして縁石にぶつかり、両腕とも15×5cmのすり傷を負い出血しました。

これはいい機会だと思い、右腕はワセリンを塗りたくってラップで覆いました。お風呂に入るときはラップを外して洗い流し、お風呂から出たらワセリンを塗りたくってラップで覆いました。なんと本当に2~3日で治ってしまったのです。驚きました。左腕は従来通りの方法でカサブタが取れてきれいになるのに2週間かかりました。

皆さんもケガをしたとき是非湿潤治療で治してみて下さい。ビックリしますよ。

今週の症例 新しいミラクルデンチャー

ミラクルデンチャーの中でも比較的新しいタイプのものです。実際に似たような症例を実施しましたが、写真を撮るのを忘れたので模型で説明します。まずは上方観です。口蓋から見たところです。

前面観です。前から見たところです。

作製されたミラクルデンチャーです。

ミラクルデンチャーを装着したところです。口蓋から見たところです。

前面観です。前から見たところです。残っている歯の色と義歯の人工歯の色がうまく合うと、実際にはほとんど義歯を入れているとは判りません。

ピッタリ装着できて、着脱がスムースにできるようにするための調整は大変繊細なものとなりますが、うまく出来ると患者さんが簡単に扱えるようになります。ミラクルデンチャーは特許製品なので、ミラクルデンチャー研究会会員が作成できます。作成できるのは大阪市にある歯科技工所・ミラクルラボだけです。

今週のお知らせ スポーツドリンクの恐怖

まだまだ暑い日が続きますが、スポーツドリンクについて、興味深い記事が出ていますのでお知らせします。

以下引用

「最悪の場合は死に至る」スポーツドリンクの飲み過ぎが引き起こす悲劇 10~30代の男性に多く発症

PRESIDENT Online

池井 佑丞産業医

熱中症対策として、水分補給は大切だ。だが、スポーツドリンクの飲み過ぎが思わぬ事態を招くことがある。急性の糖尿病の状態になる「ペットボトル症候群」だ。どうすれば防げるのか。産業医の池井佑丞さんが解説する――。

2020年8月は熱中症で搬送された人が約1.2倍に

熱中症は毎年7月から8月に多く発生します。2020年は8月の熱中症救急搬送者数が2019年の約1.2倍となりました(総務省「令和2年8月の熱中症による緊急搬送状況」)。また、梅雨の晴れ間や梅雨明けは、暑さに身体が慣れていないため特に起こりやすいとされています。熱中症対策が必要な時期を迎え、「こまめな水分補給を」「喉が渇く前に」と積極的に水分を取っている人も多いと思います。そんなときに注意しなければいけないのが「ペットボトル症候群」です。

この記事では熱中症対策と、ペットボトル症候群についてお話しします。

寝不足、二日酔い、食事抜きのときも要注意

一般的に熱中症は「環境」「身体」「行動」の3つの要因により引き起こされる可能性があるとされます。「環境」の要因としては気温、湿度、風がない場所など。「身体」の要因としては暑さに慣れていない、疲れや寝不足で体調が悪いなど。「行動」の要因としてはスポーツや屋外作業などがあります(環境省「熱中症予防情報サイト」)。

熱中症の対策として必要なことは、「暑いところを避ける」「こまめな水分補給」「暑さに負けない身体づくり」の大きく3つに分けられます。

暑いところを避ける

・新型コロナウイルス対策で常時窓を開放している所や換気扇をまわしている所も多いと思いますが、エアコンを付け温度設定をこまめに調節しましょう。

・服装は、通気性・吸湿性のよいものにしましょう。首元が締め付けられると熱がこもるため、ネクタイはなるべく外し襟元をゆるめましょう。

・外に出るときはうまく日陰も使いましょう。日傘や帽子などの着用もおすすめです。

こまめな水分補給

・喉が渇く前に水分をとりましょう。皆さんご存知の通り人間の身体の大半は水でできており、生命活動にとって大事な要素のひとつです。体内の水分量の5%を失うと頭痛などの症状が、10%を失うと筋肉のけいれんや循環不全などの症状が起こり、20%を失うと死に至ることもあります(厚生労働省「健康のために水を飲もう講座」より)。水分を失うことがどれだけ危険かお分かりいただけたでしょうか。喉の渇きは脱水のサインですから、渇きを感じる前の水分補給が必要です。

・飲み水としては1日あたり1.2Lを目安に摂取しましょう。外出やスポーツの際はもちろん、就寝時や入浴中にも思っている以上に汗をかき、水分が不足します。起床時・入浴後にコップ1杯ずつプラスして摂取することを心がけましょう。

・スポーツや屋外作業でたくさんの汗をかくと、水分とともに塩分やミネラルも失われ不足します。経口補水液やスポーツドリンクなどは塩分やミネラルが含まれており、手軽に摂取することができますので活用しましょう。

暑さに負けない身体づくり

・身体が暑さに慣れていないと、うまく汗をかくことができず熱中症のリスクが高くなります。暑くなる前から汗をかく習慣をつけましょう。ウォーキングであれば30分程度でかまいませんので、通勤中に一駅分歩いてみるなど工夫をされてはいかがでしょうか。入浴で汗をかくのもおすすめです。

・寝不足や二日酔い、疲れがたまっている、食事抜きなど、体調が悪いときにも熱中症になりやすいため、十分な栄養と休養をとりましょう。

いよいよ夏本番です。暑さに負けない身体づくりや熱中症対策をしていきましょう。

糖が多い飲料の飲みすぎで起こる「ペットボトル症候群」

ところで、「ペットボトル症候群」という言葉をご存知でしょうか。一度聞いたら忘れないネーミングですが、内容を詳しく知っている人はあまり多くないでしょう。

熱中症対策として、水分・塩分補給には経口補水液やスポーツドリンクが手軽であるとお伝えしました。しかし、多量に摂取すればよいわけではなく、気を付けなければならないことがあります。それがペットボトル症候群なのです。

ペットボトル症候群とは、スポーツドリンク、ジュースや甘い炭酸飲料水など糖が含まれる飲料を多量に飲んだことで起こる病気で、正式名称は「ソフトドリンクケトーシス」といいます。1992年に聖マリアンナ医科大学の研究グループが報告し、命名されました。

症状としては、喉の渇き、尿量が多くなる、体重減少、倦怠感、イライラ感という兆候があります。それに加えて、目立った自覚症状もないのに、突然意識消失などを起こすこともあるのです。なぜ起きるのか、説明しましょう。

スポーツドリンク1本には20~30gの糖が含まれている

甘い炭酸飲料水や清涼飲料水には一般的に500mlのペットボトルでおよそ30~50gの糖が含まれているとされ、スポーツドリンクでは20~30g以上、コーラでは50g以上ともなり、角砂糖に置き換えると約15個分にもなります(※各飲料の成分表示より換算)。熱中症対策によいとされる経口補水液でも10g前後の糖が含まれると言われます。経口補水液は先に挙げた飲料と比べると甘みをあまり感じませんから、ご存知ない方も多いのではないでしょうか。

体型にもよりますが、10%程度の糖分を含む清涼飲料水を、1日1.5L以上、また1カ月以上連続で飲むと、ペットボトル症候群のリスクが上がると言われています(全国清涼飲料連合会「健康のため、かしこく飲みましょう」)。

ペットボトル症候群がとても身近な疾病であることがお分かりいただけたでしょうか。

また、WHO(世界保健機関)では、糖の摂取量を1日の摂取カロリーの10%未満にするよう推奨しており、5%未満に保てば健康効果が増大すると発表しています(内閣府食品安全委員会 食品安全総合情報システム「世界保健機関(WHO)、ガイドライン「成人及び児童の糖類摂取量」を発表」)。糖の摂取量を1日の摂取カロリーの5%未満にした場合、砂糖にして約25gに相当すると言われています。清涼飲料水のペットボトル500ml1本を飲むことで、倍近くの糖を摂取することになってしまいますから、健康的な生活のためにはさらに気を付ける必要があると言えます。

甘いドリンクを飲むほど喉が渇くという悪循環

ペットボトル症候群はどのようにして起きるのか。スポーツドリンクを例にして説明していきます。

喉が渇いたときにスポーツドリンクを多量に飲むと、スポーツドリンクに含まれる糖により血糖値が上昇します。実は、血糖値の上昇には喉の渇きを促進させる作用があり、そこで水代わりのようにスポーツドリンクを飲み続けると、さらに血糖値が上がり、喉が渇く、という悪循環を引き起こしてしまいます。

通常であれば、血糖値が上がると膵臓からインスリンが出て血糖値を下げていきます。インスリンには、食事などから摂取されたブトウ糖を細胞内に取り込み、エネルギーに変えるという働きがあり、そのため血糖値が下がるといった仕組みです。

しかしスポーツドリンクを飲み続けることで糖の摂取が止まらない場合、インスリンの働きが悪くなり、ブトウ糖からエネルギーを得られなくなります。

そうすると、ブドウ糖の代わりに身体に蓄えられていた脂肪がエネルギー源として使われることになり、ケトン体という物質が作られます。酸性の物質であるケトン体が大量に増えることで身体も酸性に傾いていきます。人の身体は酸性が強くなるとうまく機能できなくなってしまうため、これが意識障害を起こす原因となります。

10~30代の男性に多く、糖尿病でなくても発症する

また、これまでの研究によると、ペットボトル症候群は、一般的に10~30代の若い男性が多く、糖尿病などの既往がなくとも発症することが特徴とされています。万一発症してしまった場合、発症の初期にはインスリンの治療が必要となります。改善とともに食事療法のみでコントロールできるようになることが多いですが、一部では内服での治療も必要になることがあります(山守育雄他「インスリン初期分泌の正常化をみた清涼飲料水ケトーシスの1例」「糖尿病」40巻8号)。

運送業や肉体労働者、外出が多い仕事の人は特に注意が必要です。ペットボトル症候群によって倦怠感を抱いているのに、熱中症と勘違いしてさらにスポーツドリンクを飲んで悪化させることもあります。

喉の渇きや倦怠感には脱水症以外にも糖尿病などの病気が潜んでいることもあるので、気になる症状がある場合には受診して検査を受けるようにしてください。

2~3倍に薄めて飲むなどの工夫を

ただし、ペットボトル症候群を怖がって水分補給を控えてしまっては本末転倒です。対策としては、お茶や水などの糖分を含まない飲み物を選んだり、清涼飲料水を飲む場合には2、3倍に薄めて飲んだり、ひと工夫してみることをお勧めします。

また、飲み物を買う際には成分表示を確認する癖をつけましょう。健康志向の人が増えたために、「糖質ゼロ」や「糖質控え目」などの表示がされている食品を多く見かけるようになりましたが、実際には全く糖が入っていないわけではありません。消費者庁より定められている栄養強調表示では「糖質ゼロ」は100mlあたり0.5g未満、「糖質控え目」は100mlあたり2.5g未満であれば表示してよいとされています(消費者庁「栄養強調表示等について」)。ペットボトル500mlに換算すると糖質オフでも最大2.5g、糖質控え目は最大12.5g糖分が含まれていることがあるのです。

「ペットボトル症候群」と聞くと、何だか重症ではないように感じてしまう方も多いのではないでしょうか。しかしこれは急性の糖尿病の状態であり、最悪の場合には死につながることもある病気なのです。

これからの時期、熱中症予防には水分摂取が大切ですが、ペットボトル症候群にも十分ご注意の上、暑さを乗り切っていただきたいと思います。

引用終わり

以下は当院でお渡ししているパンフレットです。

今週のお知らせ コロナと生活習慣病

昨年3月からの自粛で我々の生活は大きく変わってしまいました。会社勤めの人は外回りが減り、リモートワークが増えて通勤が減って運動量は激減しています。また、家事に専念されている人も一度にたくさんの買い物をしたりしてやはり運動量が減っています。意識して体を動かさないとメタボなどの生活習慣病が待っています。

歯科でも、会社勤めをしていた人が退職すると急にむし歯が増える例が多いです。家にいるとついついおやつを食べてしまうからでしょう。以下はコロナ禍でどのようにしたらよいのか、大変参考になる論文です。

以下引用始め

「健康診断の結果が激変している」コロナ自粛の水面下で広がる”あるリスク” 感染爆発より怖い生活習慣病ドミノ

PRESIDENT Online

水野 雅登医師

新型コロナウイルスの爆発的な感染増加が続く中、水面下で別の“大きな健康リスク”が現実のものになりつつあると警鐘を鳴らすのが、『糖尿病の真実』などの著作で知られる水野雅登医師だ。最前線で患者の治療に当たる水野氏が直面した「恐るべき現実」とは──。(第1回/全3回)

“健康リスク”が危険水域の人が激増

2019年12月、中華人民共和国湖北省武漢市で検出されたCOVID-19、新型コロナウイルス感染症は、瞬(またた)く間に全世界に広まりました。そして現在もなお、その衝撃は続いており、収束の気配はありません。

重症化した患者さんの厳しい状況はもちろん、回復後も続くさまざまな後遺症についてもメディアで取り上げられ、人々の恐怖をあおっています。

私自身も勤務先で、新型コロナ感染後に味覚障害などの後遺症を持つ患者さんを診察する機会が増えています。この病気に起因する直接的な問題への対処はますます切迫感を増しています。

その一方で、人々の自粛生活が1年以上にわたって続く中で、日本人の中で別の「健康リスク」が顕在化しつつあります。大きな危機感を覚える状況ですが、しかし、“派手なニュース”ではないためか、この点がメディア等で指摘されることは少ないのが現実です。

具体的には、「健康診断」や「人間ドック」の結果数値を診断する中で、血糖値や血圧、中性脂肪の数値が危険水域に達する人が非常に増加しているのです。しかも、これまで正常値(健康)だった人たちが、一気に「要再検査」「要精密検査」に転じるケースが如実に増えています。

明らかに今後、生活習慣病患者、もしくはその予備軍の人数が急増する可能性が出てきている、ということです。

写真=iStock.com/Yuliya Apanasenka
※写真はイメージです

引き金は「急激な体重増加」

すべての疾患の引き金になっているのが、「体重の増加」です。パンデミック後から、患者さんたちの中で最も目立って悪い変化が表れています。

しかも、パンデミック前には問題なく体重を維持していた方でも、半年から1年という短期間に5~6kgも増加するなど、大きく跳ね上がっているのが特徴です。

実際、日経BPコンサルティングが行った調査では、「体重の増加、血圧・血糖値・コレステロール・中性脂肪の検診結果の数値に不安を抱く人が少なくない」という結果が現れています。また、クロス・マーケティングが行った調査でも、パンデミック以降、4人に1人が「体重が増加した」と答えています。増加分は平均で3.7kg。中でも著(いちじる)しいのが40代女性で、その約4割に体重増加が見られます。

“たかが肥満”で死亡率が高まるコロナ禍

多少体重が増えたとしても、今までは「いやー、最近太っちゃったなあ……」と気楽に構えていられました。しかし、パンデミックの渦中ではそうもいかなくなってきました。というのも、肥満は新型コロナ感染後の重症率、死亡率を高める要因となることがわかってきたからです。

アメリカのある調査によると、新型コロナと診断された6916人を解析したところ、BMI(ボディマスインデックス)が18.5~24の患者と比較して、死亡リスクがBMI40~44の人は2.68倍、BMI45以上の人は4.18倍高かったことが明らかになりました。

また、イギリス人を調査した大規模なオックスフォード大学の研究では、BMI23以上で新型コロナによる入院が増加し、BMI28以上で死亡が増加した、と報告されています。BMIは22が標準体重の数値ですので、それより少し重いだけで入院が増加した、という結果です。

命を守るための自粛で命が縮む

私が健康診断を行う中で、体重増加が見られる方からよく聞くのが、テレワークで運動量が大幅に減った影響です。とくに営業を行っていたビジネスパーソンには、パンデミック前は外回りの仕事を毎日行い、よく歩く生活をしていたものの、テレワークに入ってからというもの運動量が激減し、体重増加が必ずといっていいほど起こっています。

実際に1日の歩数を調べた調査でも、それを裏づける数値がはっきりと出ています。

コロナ禍(か)以前の日本人の平均歩数は、6322歩でした(平成29年「国民健康・栄養調査」)。ところが、パンデミック後にある企業が行った調査によると、回答があった2万7018人のうち、自粛要請期間中(2020年2月末~3月)、1日の平均歩数が3000歩未満の人が20.1%、緊急事態宣言期間(同3月末~4月2週目)では28.4%と、全体的に1日の平均歩数が減っていることが明らかになりました。

自粛→肥満→重症化・死亡リスク上昇…

自粛生活によって歩く機会が減り、趣味でスポーツをしていた方、ジムへ通うことが習慣だった方は、その機会が奪われてしまいました。読者の方にも思い当たるところがあるのではないでしょうか。

そのうえ、各種の制限による閉塞(へいそく)感などのストレスから、過食に走ってしまっている人が少なくありません。そもそも自宅でテレワークをしている人は、手を伸ばせばいつでも食べ物がある環境のため、食事量や間食が自然と増えてしまいます。

これらのさまざまな要因が重なり合うことで、多くの方が体重増加を加速させています。

パンデミックから身を守るための自粛生活が、肥満を呼び、重症化や死亡リスクの上昇へ……という流れを生んでいる、という実に皮肉な結果です。

肥満が体の“質”を変えていく

コロナ禍で短期的に体重が増加したとしても、また以前のような生活に戻れば、運動量が増えて元の体重に戻るのではないか──と考えた方がいるかもしれません。

しかし、厳しいことを言うようですが、「自粛で動かなくなったから太った。だから、また動けば痩(や)せられる……」というのは、甘い考えと言わざるをえません。

なぜなら、一度体重が増加すると、身体状態が以前とは大きく変わってしまうからです。簡単に言えば、「太る反応が起こりやすく、痩せる反応が起こりにくい」体に作り替えられてしまうのです。

カギを握るのは、「筋肉量」「ホルモン」です。

私たちの身体は、「使わないものは衰える」ようになっています。わかりやすいところでは、「お酒をよく飲んでいた人も、しばらく飲まないでいるとお酒に弱くなる」ことなどが当てはまります。筋肉も、使わないでいるとどんどん衰え、筋肉量が減っていきます。

写真=iStock.com/fabrycs
※写真はイメージです

つまり、運動量が減ると、筋肉量も減ってしまうのです。その体で筋肉量が多かったときと同じ運動をしても、消費するエネルギー量が少なくなっているために痩せづらくなっている、というわけです。

悪性脂肪の「内臓脂肪」が悪さをする

肥満が引き起こす体の質の変化は、もう1つあります。それは、腹部の内臓まわりにつく悪性脂肪である「内臓脂肪」の増加です。

内臓脂肪は運動量が減ったとき、比較的短時間に増えてくるのが特徴で、しかも「運動量を戻せば体重も戻る」を成り立たなくさせる大きな要因になるのです。

内臓脂肪は、ホルモンのような作用を持つ数種類の「アディポサイトカイン」という物質を分泌することで、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの効果を阻害することがわかっています。そのため、血糖値が上がりやすくなることから、さらにインスリンの分泌を乱発し、体の代謝を狂わせ、脂肪の燃焼を阻害して痩せづらくさせてしまいます。

アディポサイトカインの中には、血圧を上げたり、血管を詰まりやすくしたりする作用を持つものもあります。また、内臓脂肪に入りきらなかった脂肪が、今度は心臓、肝臓、膵臓(すいぞう)などの臓器に「異所性(いしょせい)脂肪」としてたまってしまうと、それらの臓器に炎症を引き起こすこともあります。

お腹まわりにつく脂肪は、単に見た目が悪くなるというだけでなく、病気に直結する危険度が高い、つまり、体重増加に伴い、さまざまな病気を発症するリスクが高まるということを頭に入れておいてください。

“糖質のストレス食い”で内臓脂肪が増大

内臓脂肪の増大をさらに加速させるのが、「糖質」の摂取です。

糖質を摂取すると体内の血糖値が上がり、それを下げるためのホルモンであるインスリンがドバドバと分泌されます。インスリンは体に脂肪をため込む作用を持つため、「肥満ホルモン」とも呼ばれています。

水野雅登『糖尿病の真実』(光文社新書)

つまり、糖質を摂取したら即、身体に脂肪がたまる反応が始まり、摂った糖質の量が多いほど、内臓脂肪は雪だるま式に増えていきます。

コロナ自粛の陰で、ストレスを抱えている人は確実に増えています。人は食べることでストレスを発散しようと過食に走りがちになりますが、このときに摂取するのは甘いものやラーメン、どんぶりなどの糖質過多な食べ物であることが多いのです。というのは、甘いものを摂ると心が落ち着く感覚が得られるためです。

これを裏づける研究として有名なのは、フロリダ州立大学の心理学者、マシュー・ゲイリオットとロイ・バウマイスターの実験です。彼らがさまざまな種類の自己コントロール実験を行いながら、血糖値の変化と意志力の相関関係を調べました。すると、血糖値が高いほど意志力が高まり、血糖値の下がり方が大きいほど意志力が低下することがわかったのです。

「太りやすい体」が引き起こす5つの落とし穴

私たちはストレスがかかると、糖質をとって血糖値を上げがちです。そして、実際に血糖値が上がると自制する力が高まり、ものごとがうまくいきやすくなります。

一方で、肥満ホルモン(インスリン)は大量に分泌されます。体脂肪を燃やす体の反応はストップし、せっせと体脂肪を増やす体の反応が始まります。

運動量の低下、いつでも食べ物が手に入る環境、ストレスによる糖質の過食。そして、結果、体重が増加することでますます“太りやすい体の質”に作り替えられていきます。その結果、次のような変化が表れやすくなります。

血糖値が上がる
血圧が上がる
中性脂肪やコレステロール値が上がる
肝臓の数値が上がる

急激な体重増加は、体を変質させ、体内で各種の数値異常を引き起こして、私たちを「要再検査」「要精密検査」に追い込みます。

自粛生活、テレワーク生活であっても、そうした悪い変化の“引き金”となる体重増加をスルーしてはなりません。体重が微増したときには即、食事や運動でエネルギーを微調整して、短期に戻すことが重要です。

微増・微調整の段階であれば、体がまだ本格的に変質していませんから、元に戻すことも難しくありません。ぜひ今日から体重増加への対策をスタートさせましょう。

以上引用終わり

今週のお知らせ 歯の構造について

今回は歯の構造について、ちょっとしたお勉強です。

知っておくと「なるほどそうゆう事か」と合点がいきます。どうして歯がしみるんだろう?どうして虫歯になると痛むんだろう?神経を取るとどうなるんだろう?知っておくと、知らない人に自慢げに説明できますよ。

歯の構造

写真(下図参照)は下顎前歯の研磨標本です。

歯髄―歯の真ん中にある歯髄腔にある軟組織で、神経、血管、リンパ管、結合組織からなります。いわゆる神経と言われています。触ると飛び上がるほどの痛みがあります。顎の骨の中を通って脳までつながっています。むし歯がエナメル質と象牙質を溶かし、むし歯菌が象牙細管を通して歯髄に侵入してくると痛みがひどくなります。放置すると、歯髄の中の白血球とむし歯菌が戦争します。その死骸が膿みです。膿がたまってくると内部の圧力が高くなりズキズキ痛くなり夜も眠れなくなります。

象牙質―歯髄を取り囲む硬組織です。歯髄から象牙細管(下図参照)を通じて水分、栄養分が補給されます。モース硬度は5~6です。歯髄と接しているので感覚があります。むし歯などの病変で、エナメル質が溶けたり欠けたりして象牙質がむき出しになると、しみたり違和感を感じるようになります。つまり、この時点で治療をしなさいよと言うセンサーの役割もあります。

エナメル質―象牙質の上部を覆っている硬組織です。歯髄とは接していなので感覚はありません。むし歯になっても、欠けても痛みはありません。硬さは水晶と同じぐらい(モース硬度7)で、その為硬いものでも痛みなくバリバリ噛んで食べることが出来ます。

セメント質―象牙質の下部を覆っている硬組織です。骨と線維性組織でつながっています。車のサスペンションのようにクッション性があります。モース硬度は4~5です。

研磨標本

 

象牙細管

今週のお知らせ コロナを2類から5類へ

Total News Worldから

木村盛世氏「コロナの5類相当への引き下げを行わない限り、日本は今の状況から抜け出せない」/季節性の通常のコロナウイルスに近い、いわば“新しいタイプの風邪のウイルス”だということがわかってきている

2021/8/12

目次

  1. 木村盛世氏「5類相当への引き下げ」を訴える
  2. 「コロナの5類相当への引き下げを行わない限り、日本は今の状況から抜け出せない」厚労省の元医系技官が訴え
  3. 木村医師も現状の対応について、「2類相当よりもっと高い、1類相当だ」との見方を示す。
  4. ネットの声
  5. 参考記事

木村盛世氏「5類相当への引き下げ」を訴える

「コロナの5類相当への引き下げを行わない限り、日本は今の状況から抜け出せない」厚労省の元医系技官が訴え

去年から5類への引き下げを主張してきた元厚生労働省医系技官で作家の木村盛世医師は「むしろこれを行わない限り、日本は今の状況から抜け出せない」と主張する。

「感染症というのは、逃げれば逃げるほど追ってくる。そして残念ながら、私たちと新型コロナウイルス感染症との付き合いは、それほど短い期間で終わるものではない。コロナだけに特化したり、“ゼロコロナ”を目指したりするような政策を続けていては、それ以外のところで命を落とす人が山ほど出てくる

主に政府の分科会や日本医師会が懸念を示したことで今に至っているが、医療現場や保健所等としては、“正直もうやっていられなくなった”ということだろう。

新型コロナウイルスというのはコロナウイルスの中でもSARSやMERSなど、2類相当するような致死性が非常に高いものではなく、むしろ季節性の通常のコロナウイルスに近い、いわば“新しいタイプの風邪のウイルス”だということがわかってきている。通常の風邪になるまでにはさらに時間がかかるだろうが、致死性を鑑みれば5類相当というのが多くの専門家の意見だし、より早い段階で引き下げが行われるべきだった」。

木村医師も現状の対応について、「2類相当よりもっと高い、1類相当だ」との見方を示す。

感染者数が増えてくれば、全てを把握しなければならない保健所が回らなくなってしまう。また、医療機関でも防護服に身を包んで陰圧室という特別な部屋で診ることが原則になっているし、患者を移動させる際にはいちいち消毒をし、濃厚接触者をチェックしなければならない。

さらに医療従事者に感染が起きた場合、周囲の医療従事者が仕事ができなくなるというくらい、ピリピリした感じになっていて、もし一例でも院内感染が起これば、社会から叩かれてしまう心配もある。(abema.tv引用、抜粋)

「コロナの5類相当への引き下げを行わない限り、日本は今の状況から抜け出せない」厚労省の元医系技官が訴え 【ABEMA TIMES】

新型コロナウイルス感染症の感染症法上の扱いが議論を呼んでいる。 同法では感染症を1~5類などに分類しており、入院や就業制限など、それぞれに実施できる措置等を定めている。新型コロナウイルスについてはこれまでSARSや結核など同じ2類相当としてきたが、季節性インフルエンザと同じ5類に引き下げることにつ…

分科会、日本医師会は、自分たちのために、5類相当に引き下げるのを、阻止しようと躍起だろうが、少しは日本国民の事を考えて欲しい、

午後0:21 · 2021年8月11日·Twitter for iPhone

ネットの声

  • その通りだと思う。感染者数はもういい。
  • 致死性と重症者数。インフルエンザ並みかそれ以下というのは明らかになってきている。
  • やっと、こういう声が取り上げられるようになってきた。
  • ウイルスである以上、毎年かかるし、毎年くる。この状態を続けるのなら一生、緊急事態宣言を続けることになる。
  • ベッド数を心配するならなおさら5類相当への引き下げが必要。

私の声

2類から5類に下げる案はコロナ禍の初めからありました。日本はどうゆうわけか欧米と比較して20分の1~30分の1しか患者が発生していません。その要因はBCGを打っているからだとか、民族的なものだとか言われていますが、今のところ判っていません。

世紀の疫病のように報道されていますが、それにしては私が知っている人に感染者は一人もいませんし、当然死者もいません。それなのに欧米と同じように扱ったのが失敗の原因だと思っています。

もし、コロナ陽性の患者さんが判らずに受診して後で判明したら、当院は2週間休診になります。大企業であればもっと大変なことになります。これは明らかにやり過ぎです。今からでも遅くないので5類にすべきです。